賃貸で水漏れが発生!まず何をすべき?
「賃貸アパートで水漏れが起きた…」
「修理費用は自分が払うの?大家さん?」
賃貸での水漏れは、「誰が修理費用を負担するのか」で悩む方が多いです。
自分で業者を呼んでいいのか、管理会社に連絡すべきか、判断に迷いますよね。
私は東海エリアで建築会社を20年以上経営しており、
賃貸物件の水漏れ対応も数多く手がけてきました。
現場で感じるのは、「最初の対応を間違えると、トラブルが大きくなる」ということ。
この記事では、賃貸で水漏れが起きたときの正しい対応、
費用負担のルール、やってはいけないことを解説します。
トラブルを最小限に抑えるために、ぜひ参考にしてください。
賃貸で水漏れが起きたら|最初にやるべき3つのこと
水漏れに気づいたら、まず以下の3つを行ってください。
① 応急処置をする
| やること | 理由 |
|---|---|
| 止水栓を閉める | 水漏れを止める |
| 漏れた水を拭き取る | 被害の拡大を防ぐ |
| 電化製品を水から遠ざける | 感電・故障を防ぐ |
| 階下への漏水がないか確認 | 被害拡大の確認 |
→ 止水栓の場所が分からない方はこちらの記事をご覧ください。
② 写真・動画を撮影する
被害状況を記録してください。後から「誰の責任か」を判断するときに重要な証拠になります。
- 水漏れ箇所の全体写真と近接写真
- 被害を受けた床・壁・家具など
- 水漏れの原因と思われる箇所
③ 管理会社・大家さんに連絡する
応急処置ができたら、すぐに管理会社または大家さんに連絡してください。
連絡先の優先順位:
- 管理会社(契約書に記載)
- 大家さん(管理会社がない場合)
- 緊急連絡先(夜間・休日の場合)
【最重要】自分で勝手に業者を呼ばない
賃貸で水漏れが起きたとき、自分で勝手に業者を呼んで修理してはいけません。
理由は2つあります。
- 費用負担の判断ができなくなる(誰が払うか決まる前に修理が終わってしまう)
- 管理会社・大家さんの承諾なく修理すると、費用を請求できないことがある
緊急で水が止まらない場合を除き、まず管理会社に連絡してください。
賃貸の水漏れ|修理費用は誰が負担する?
賃貸の水漏れ修理費用は、「原因」によって負担者が変わります。
費用負担の基本ルール
| 原因 | 費用負担 |
|---|---|
| 設備の経年劣化(配管、蛇口など) | 大家さん(貸主) |
| 入居者の過失(使い方のミス、放置など) | 入居者(借主) |
| 上階からの漏水(上階住人の過失) | 上階の住人 |
| 建物の構造上の問題 | 大家さん(貸主) |
大家さん(貸主)が負担するケース
以下のようなケースでは、大家さん(貸主)が修理費用を負担します。
大家さん負担になる例
| ケース | 理由 |
|---|---|
| 築年数が古く、配管が劣化して水漏れ | 経年劣化は貸主の責任 |
| 蛇口のパッキンが寿命で水漏れ | 設備の老朽化は貸主の責任 |
| トイレのタンク内部品が壊れて水漏れ | 設備の故障は貸主の責任 |
| 給湯器の故障で水漏れ | 設備の故障は貸主の責任 |
| 建物の構造(壁内配管など)からの水漏れ | 建物の問題は貸主の責任 |
【法律の根拠】民法606条「修繕義務」
民法606条では、
「賃貸人は、賃貸物の使用及び収益に必要な修繕をする義務を負う」と定められています。
つまり、入居者が普通に使っていて壊れた設備は、大家さんが直す義務があるということです。
入居者(借主)が負担するケース
以下のようなケースでは、入居者(借主)が修理費用を負担することになります。
入居者負担になる例
| ケース | 理由 |
|---|---|
| トイレに異物を流してつまらせた | 入居者の過失 |
| 排水口の掃除を怠りつまった | 入居者の管理不足 |
| 蛇口を乱暴に使って壊した | 入居者の過失 |
| 水漏れに気づいていたのに放置して被害拡大 | 入居者の放置 |
| 入居者が持ち込んだ洗濯機のホースが外れた | 入居者の所有物が原因 |
【注意】「善管注意義務」とは
入居者には「善管注意義務(善良な管理者としての注意義務)」があります。
簡単に言うと、「借りているものは丁寧に使い、適切に管理する義務がある」ということ。
この義務を怠った結果の水漏れは、入居者の負担になります。
判断が難しいケース|どちらが負担する?
実際には、「どちらの責任か判断が難しい」ケースも多いです。
グレーゾーンになりやすいケース
| ケース | 考え方 |
|---|---|
| 入居して間もないのに設備が壊れた | 経年劣化の可能性が高い→大家さん負担 |
| 長年住んでいて蛇口が壊れた | 使用状況による→要相談 |
| 排水つまりの原因が不明 | 調査して判断→原因による |
| 水漏れの原因箇所が壁の中 | 建物の問題→大家さん負担 |
【業者の本音】「経年劣化」か「入居者の過失」かは現場で分かる
私たちが現場を見れば、「これは経年劣化」「これは使い方の問題」はだいたい分かります。
例えば、パッキンが硬化してボロボロになっていれば経年劣化。
蛇口のハンドルが無理な力で曲がっていれば使い方の問題。
業者の調査結果が、責任の判断材料になることが多いです。
階下に水漏れ被害を与えてしまった場合
マンションやアパートで階下に水漏れ被害を与えてしまった場合、どうなるのでしょうか。
階下への被害の費用負担
| 水漏れの原因 | 階下への賠償責任 |
|---|---|
| 入居者の過失(洗濯機ホース外れなど) | 入居者が賠償 |
| 設備の経年劣化 | 大家さんが賠償 |
| 建物の構造上の問題 | 大家さんが賠償 |
【重要】個人賠償責任保険で補償される
入居者の過失で階下に被害を与えた場合、「個人賠償責任保険」で補償されることがあります。
この保険は以下に含まれていることが多いです。
- 火災保険のオプション
- 賃貸契約時に加入する家財保険
- クレジットカード付帯の保険
- 自動車保険の特約
加入しているか確認してください。階下への被害は数十万円〜数百万円になることもあります。
→ 火災保険の水漏れ補償についてはこちらの記事をご覧ください。
上階からの水漏れ被害を受けた場合
逆に、上階からの水漏れで被害を受けた場合はどうなるでしょうか。
被害を受けたときの対応
| ステップ | やること |
|---|---|
| ① | 被害状況を写真・動画で記録 |
| ② | 管理会社・大家さんに連絡 |
| ③ | 管理会社を通じて上階住人と連絡 |
| ④ | 原因の調査(業者による) |
| ⑤ | 損害賠償の請求または保険申請 |
【注意】直接上階に乗り込まない
上階からの水漏れに気づいても、直接上階に乗り込んで抗議するのはやめてください。
感情的になってトラブルが大きくなることがあります。必ず管理会社を通じて連絡してください。
自分の家財の損害は自分の保険で
上階からの水漏れで家具や家電が損傷した場合、
自分の火災保険(家財補償)で補償されることがあります。
上階住人への損害賠償請求は時間がかかることが多いので、
まずは自分の保険を確認してください。
賃貸の水漏れでやってはいけないこと
賃貸での水漏れ対応で、やってはいけないNG行動をまとめました。
NG行動一覧
| NG行動 | リスク |
|---|---|
| 管理会社に連絡せず自分で業者を呼ぶ | 費用を自己負担させられる可能性 |
| 写真を撮らずに修理してしまう | 責任の所在を証明できない |
| 水漏れを放置する | 被害拡大、賠償責任が発生 |
| 階下・上階の住人と直接交渉する | トラブルが悪化する |
| 管理会社の指示を無視して修理する | 費用負担や契約違反のリスク |
【現場での教訓】「自分で直した方が早い」は危険
「管理会社に連絡しても対応が遅いから、自分で業者を呼んだ」というケースを何度も見てきました。
気持ちは分かりますが、
後から「勝手に修理したので費用は払えません」と言われることがあります。
緊急時以外は、必ず管理会社の指示を仰いでください。
管理会社が対応してくれない場合
「管理会社に連絡しても対応してくれない」という場合の対処法です。
対応してもらえないときの対処法
| ステップ | やること |
|---|---|
| ① | 連絡した記録を残す(メール、録音など) |
| ② | 書面で修繕を要求する(内容証明郵便) |
| ③ | 消費生活センターに相談 |
| ④ | 法的手段を検討(少額訴訟など) |
緊急時は自分で業者を呼んでもOK
以下のような緊急時は、管理会社の承諾なく業者を呼んでも問題ないとされています。
- 水が止まらず、被害がどんどん拡大している
- 管理会社に連絡がつかない(夜間・休日など)
- 生活に支障が出ている(水が使えないなど)
ただし、「緊急性があった」ことを証明できるように記録を残してください。
賃貸の水漏れ|修理費用の目安
参考として、水漏れ修理の費用目安を紹介します。
| 修理内容 | 費用目安 |
|---|---|
| パッキン交換 | 5,000〜10,000円 |
| 蛇口交換 | 15,000〜35,000円(本体代別) |
| トイレのつまり解消 | 5,000〜25,000円 |
| 排水管のつまり解消 | 10,000〜30,000円 |
| 配管の修理 | 15,000〜50,000円 |
| 階下への被害修復 | 数十万〜数百万円 |
→ 詳しい費用相場はこちらの記事をご覧ください。
賃貸の水漏れトラブルを防ぐために
トラブルを防ぐために、日頃から心がけておくことをまとめました。
入居者としてやっておくべきこと
| やること | 効果 |
|---|---|
| 排水口を定期的に掃除する | つまりを予防 |
| トイレに異物を流さない | つまりを予防 |
| 洗濯機のホースを定期的に確認 | 水漏れを予防 |
| 水漏れに気づいたらすぐ連絡 | 被害拡大を防止 |
| 個人賠償責任保険に加入 | 万が一の賠償に備える |
| 契約書の緊急連絡先を確認 | いざというときに連絡できる |
水漏れ修理の相談先
管理会社の対応を待てない緊急時は、以下にご相談ください。
街角水道相談所
- 特徴:24時間365日受付、現地調査・見積もり無料
- 対応:最短即日、見積もり後のキャンセル可能
- こんな人に:緊急で水漏れを止めたい方
- リンク:街角水道相談所
※賃貸の場合は、業者を呼ぶ前に管理会社への連絡を優先してください。
まとめ:賃貸の水漏れは「まず管理会社に連絡」が鉄則
【賃貸の水漏れで覚えておいてほしいこと】
- 最初にやること
- 応急処置(止水栓を閉める)
- 写真・動画を撮影
- 管理会社・大家さんに連絡
- 費用負担のルール
- 経年劣化・設備の故障→大家さん負担
- 入居者の過失→入居者負担
- やってはいけないこと
- 勝手に業者を呼ぶ
- 写真を撮らずに修理する
- 他の住人と直接交渉する
- 保険を確認しておく
- 個人賠償責任保険は必須
- 火災保険の家財補償も確認
20年以上賃貸物件の水漏れ対応をしてきて、
「最初に管理会社に連絡したかどうか」でその後のトラブルの大きさが変わると実感しています。
賃貸で水漏れが起きたら、まず応急処置、次に写真撮影、そして管理会社に連絡。
この順番を守れば、費用負担のトラブルを最小限に抑えられます。
執筆・監修: sumai-trouble.com 運営者
東海エリアで建築会社を20年以上経営。賃貸物件の水漏れ対応実績多数。
最終更新日: 2026年1月


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